気になるイボの治療はクリニックで!
痛みやかゆみのないイボでも、指や足にあると手作業や歩行の邪魔になってしまいます。また、美容的な観点から気になってしまうという方もいらっしゃいます。イボをなくしたいとお考えの方に、医療機関でのイボ治療をおすすめします。
【目次】
イボとは?
皮膚の一部が盛り上がった小さなできもののことを総称して、俗語である「イボ」と呼んでいます。そのため、イボには様々な種類があります。
イボの中でも、ポピュラーで悩んでいる方の多い「尋常性疣贅」「脂漏性角化症」「スキンタッグ・アクロコルドン」についてご紹介させていただきます。
これらのイボは良性ですが、悪性のできものと区別するために慎重に診察を行います。イボと間違われやすい悪性の腫瘍もありますので、心配な方はご相談ください。
ウイルス性のイボ「尋常性疣贅」
尋常性疣贅の特徴は?
- ヒトパピローマウイルス(HPV)に感染することで発症する
- 指先や手のひら、足の裏や膝の裏などにできやすく、体のいろいろな部分にできる可能性がある
- 表面がざらざらしており、色は黄色や褐色、灰色や灰黒色をしているものが多い
- 大きさは1㎝未満の物が多い
- うおのめ、たこと間違われやすい
尋常性疣贅の治療方法は?
処置
主に冷凍凝固療法を行います。液体窒素をイボにつけ、イボを冷凍して壊死させる療法です。個人差がありますが、一回の治療で効果を得ることは難しいため、繰り返し治療が必要になります。症状によりますが、週に1回のペースで2~3か月間ほど治療を行います。冷凍凝固療法は痛みを伴うため、継続して治療を続けるには患者様の協力が必要です。できるだけ患者様の負担が少なくなるよう治療を進めてまいりますので、お気軽にご相談ください。
内服治療
症状によって、免疫力を高めてくれる効果のあるヨクイニン(漢方)を処方します。ヨクイニンを内服することでウイルスへの抵抗力を強め、ヒトパピローマウイルスに感染しにくくします。
尋常性疣贅の再発を予防するには?
ヒトパピローマウイルスの感染を防ぐことが大切です。皮膚にはバリア機能が備わっており、ウイルスに感染するのを防いでいます。けれど皮膚にささくれや荒れなど小さな傷があると、そこから侵入して感染しイボができてしまいます。尋常性疣贅ができるのを防ぐためにも、スキンケアを丁寧に行って肌のバリア機能を高めましょう。
注意していただきたいこと
尋常性疣贅はうつる可能性があるため、自分で処置を行うのは危険です。誤った処置を行うことで、周りに広がったり他の部位に発症したりすることがあります。また、周りの皮膚を傷つけたり炎症を起こす恐れもあるため、医療機関で治療しましょう。
相手の免疫力が落ちていたり、肌のバリア機能が低下しているときにイボが触れると、尋常性疣贅をうつしてしまうことがあるので注意してください。
老人性のイボ「脂漏性角化症」
脂漏性角化症の特徴は?
- 健康を損なわないため特に治療を必要としないが、美容的な観点から治療を行うことがある
- 加齢に伴って増える
- 手のひらや足の裏以外ならどこにでもできる
- 色は茶色~黒色、皮膚に近い色のものが多い
- 大きさは数mm~数㎝と様々で隆起しているものもある
脂漏性角化症の治療方法は?
特に治療をする必要はありませんが、患者様が希望される場合、凍結凝固療法やレーザー治療、電気焼灼法などで治療します。レーザー治療、電気焼灼法は局所麻酔が必要になりますが、症状によっては1回の施術で除去することができます。治療方法については、患者様のご希望をもとに、最善の方法をご提案させていただきます。
注意していただきたいこと
脂漏性角化症は老人性のイボと呼ばれるもので、加齢とともに増えていきます。できてしまった脂漏性角化症が自然になくなることはなく、セルフケアで除去するのも困難です。無理にこすったり剥がそうとすると肌が傷ついて炎症が起こってしまうため、気になる方は当院にご相談ください。
首にできるイボ「スキンタッグ・アクロコルドン」
スキンタッグ・アクロコルドンの特徴は?
- 健康を損なわないため特に治療を必要としないが、美容的な観点から治療を行うことがある
- 20代からでき始め、中高年になると目立つようになる
- 主に首にでき、まぶたや脇の下などにできることもある
- 皮膚表面から飛び出しており、色は肌と同じ色や褐色をしている
- 大きさは1mm~数mmと小さい
スキンタッグ・アクロコルドンの治療方法は?
特に治療をする必要はありませんが、患者様が治療を希望される場合には、凍結凝固療法やレーザーで治療します。治療方法は患者様のご希望をもとに、最善の方法をご提案させていただきますのでご相談ください。
注意していただきたいこと
スキンタッグ・アクロコルドンは皮膚表面から飛び出しているため、自分で爪切りやハサミなどを使って切除しようとする方がいらっしゃいます。自分で切除すると皮膚が炎症を起こしたり、傷痕が残ってしまう恐れがあるためおすすめしません。気になる場合は医療機関で治療しましょう。